認知症学会、研究発表は非常に勉強になりました
認知症に関する研究発表会
認知症学会というのがこんなに盛大に東京国際フォーラムで開催されていたとは知りませんでした。これまで、IT系の展示会で国際フォーラムには行ったことはあったのですが、全く雰囲気や開催方式の違いにびっくりしました。企業が自社のサービスや薬品などを紹介するブースはIT系のものと煮ているのですが、大きなセミナー会場では模造紙1枚に研究テーマと結果について順番に発表報告するという形式で、学会という名に相応しいものでした。このフォーラムは11月24日から28日開催されていました。驚きなのは、IT系にはない土日も開催しているのです。発表者は看護師、医師、大学研究者が主です。正直、私のような医療に関する素人はわからない専門性が高いものです。研究発表ではほとんどビジネス色がありません。その中で、認知症に対するアプローチがさまざまな角度から行われてることを知ることができました。
MRIの画像から認知症の発症リスクをAIが予測する
私の1番の目的はMRI画像から認知症の発症を予測するAIシステムです。簡単に言いますと、これまで蓄積されたMRI画像データを細かく分割し、各部位の萎縮状態をAIに食わせることで、予測するというものです。あくまでも予測するもので、確定的な診断をするものではありません。細かく脳の部位を分割することにより認知症以外にも活用できる可能性があります。私も半年に1度はMRIを撮影していますが高齢化が進む日本では今後、認知症の患者が増えるのは間違いありません。2025年の65歳以上の5人に1人が認知症という厚生労働省の調査は予測しています。現在、脳ドックはそれほど受診者は多くありませんが、健康診断で脳ドッグを含める人は今後増えていくと思われます。
認知症予測AI、MRI画像をクラウドにアップして30分程度で結果を出力
まだ、受診できる病院、クリニックは多くはありませんが病院、クリニックで対応可能にするのは簡単でMRIの設備があれば、インターネットに接続できるパソコンがあればすぐに利用することができます。現時点では自由診療ですが、それほど高いものではありません。脳ドックが2万円程度でプラス1万円程度のサービスです。揃うと考えですが、人間の体は100歳時代に入りましたが脳がどこまでそれに近づけるかというのがこれからの課題です。このような発症リスクを参考にして脳に優しい生活習慣を心掛けるのはとても良いことだと思います。あくまでも予測ですから、リスクが高かったとしても悲観する必要はなくてそこから改善していくために何をするのがいいかを考えるきっかけにすればいいと思います。