認知症による徘徊・迷子は突然に

父の場合、スーパーに行って帰って来れなくなりました

徘徊というと目的もなく彷徨ってるような雰囲気なのですが、実際のところは迷子と言った方が適切なのかもしれません。私の父の場合も買い物に行くという目的があって買い物をした後、帰る道がわからなくなってしまったという状況で、迷子と言ったほうがいいと思います。認知症による迷子はいろんな方のお話を聞くといきなり始まったと聞くことが多いです。実際、私の父の場合を思い出してみると、母は足が悪いので、買い物は父の担当になっていました。自転車で３分ぐらいのスーパーにほぼ毎日行っていました。それがいきなり、帰ってこれなくなってしまいました。本人もパニック状態になったのかスマホを使うとか思いつかなかったようです。使えたとしても、耳が遠いのでおそらく役に立たなかったとは思うのですが。20kmほど離れたコンビニで保護していただいたおかげで助かったようです。しかし本人は何が起きたのか認識することもできなくて、ケロっとしていたらしいです。それが、また、周囲の家族を不安にさせるのです。しかし、意識がしっかりしている時は自分が迷子になってしまったことを認識できていて、それをきっかけに本人も診察を受けることに納得しました。今では一人で外出するのが不安になったようで基本的に家から出ることが少なくなってしまいました。しかし、また、最近では、そんなことがあったことを忘れてしまって、また、迷子になってしまったようです。どうも私の父の場合は夜になると、いろんな症状がでるようで、暗くなると時間の前後関係がおかしくなってしまうようで、買い物の帰りもおそらく暗くなっていたのだと思います。徘徊をしてしまう人も何か目的があって外出するのですが、その目的を忘れてしまって、また、帰る道がわからなくなってしまってるのではないでしょうか。

お守りGPSご利用者からもいきなり始まったと聞きました

毎日の日課で駅まで散歩をして、そこで新聞を買って帰ってくるというAさん、その日はいくら待っても戻って来ない。数時間たって、警察からの連絡で保護されたことを知ったとのことです。昨日まではまったく問題なかったのが、いきなり、今日、帰ってこれなくなってしまったようです。このように、迷子になってしまうのはいきなりのようです。私の父のように自転車（３輪）で出かけることができる場合、かなり遠いところまで行ってしまうことがあります。本人はパニック状態の場合もあるので交通事故の危険度も高くなってしまいます。まだ、都会であれば、人に発見されたり、コンビニなどがあって保護されるのですが、地方の場合、山に入り込んでしまうと、誰にも見つけてもらえません。行方不明は命に係わることになります。父を保護していただいたコンビニエンスストアでは、徘徊者らしき人を見かけた場合の対応方法などを社員教育の一環として行っているようで、本当に助かりました。

息子、孫もわからない時もあるけど、まともな時もある

私の父の場合、昼は結構まともな状態で、夜になると怪しくなってきます。夕食を一緒に食べて、普通に話をしていたのに夜中にトイレに起きた時に父に会ったら「おたくさん、どなたですか？」って。「とうさん、さっき一緒にご飯食べたよね。」父は首をかしげるばかり。そして、母に「あの大男二人（私と私の長男）は誰かいな。」と聞いてるじゃない。さすがに親父はぼけてしまったんだなと実感したものです。それでも、悩んだところで仕方ないので、いかに安全に楽しく生活してもらうかを前向きに考えるしかありません。なかなか割り切れないのですが、某介護施設の方に話をしたら、「悩んだって治らないんだから」って言われたことを思い出しました。